格安SIMを申し込む際に気を付けておきたいSIMカードのサイズとカードタイプ。
スマホを使うためにはSIMカードは必須と言えますが、利用する端末や回線によってSIMカードのサイズ・カードタイプは変わってきます。
大手携帯キャリアでは、契約や機種変更の際には店員さんがその端末に合ったSIMカードを選択してくれていましたが、格安SIMを申し込む場合は自分でSIMカードを選ばなければいけません。
初心者の方にとってはどのSIMカードを選べばいいのか、という部分はややこしくて間違えやすいところです。
この記事では、初心者の方でも正しいSIMカード選びができるように、SIMカードのサイズやカードタイプについてイラストを交えてわかりやすく、徹底的に解説させていただきます。
また、自分のスマホのSIMカード確認方法や、万が一間違ったサイズを選んでしまった場合のサイズ変更方法も合わせてご紹介いたします。
そもそも格安SIMというサービスが何なのかについてはこちらの記事をご覧ください。
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【今更聞けない!】格安SIM・格安スマホとは【メリット・デメリットも合わせて解説】
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この記事はこんな方におすすめ
- 格安SIMの契約を検討している方
- SIMカードのサイズ・カードタイプを知りたい方
- 自分の端末のSIMカードを確認したい方
- SIMカードのサイズ変更方法を知りたい方
この記事を読めば
SIMカードのサイズ・カードタイプが理解でき、格安SIM契約の際のSIMカード選びに役立ちます。
また、万が一の時のためのサイズ変更方法も知ることができます。
目次
そもそもSIMカードとは
SIMカードの種類を説明する前に、そもそもSIMカードとは何なのかを簡単に説明します。
SIMカードとはスマホに装着されているICカードのことであり、契約者の情報や識別番号・電話番号などが記憶されているもの。
SIMカードを装着することで、その端末で音声通話やインターネット通信をおこなえるようになります。

見たことのある方も多いかと思いますが、写真のようにスマホの内部にセットする小さいICカードをSIMカードと呼びます。
端末にはもともと決められたサイズのSIMカードがセットできるようになっているので、格安SIM契約の際にSIMカード選びを間違えてしまうと、SIMカードが端末に入らないという問題が発生してしまいます。

SIMカードの3つのサイズ
SIMカードにはサイズが3種類あり、それぞれ
【標準SIM】【microSIM】【nanoSIM】と呼ばれています。
またSIMカードのサイズというのは国際規格で定められているため、どこの会社のSIMカードを購入しても形状などは全て同じになります。

標準SIM
標準SIMは25mm×15mmのサイズで、最初に普及したとされるSIMカードになります。
日本では2008年ごろからガラケーやiPhone3G・3GSなどで利用されていましたが、現在はほとんど使われていないSIMカードになります。
microSIM
microSIMは15mm×12mmのサイズで、iPhone4・4Sや2010年~2014年頃のアンドロイドなど、多くのスマートフォンで利用されていました。
現在は主流ではないですが、2~3年前の格安スマホや一部の端末では今でもmicroSIMを利用しています。
そのため、まだ需要のあるSIMカードと言えます。
nanoSIM
nanoSIMは12.3mm×8.8mmのサイズで、iPhone5やそれ以降のiPhone・アンドロイドなどで使われるようになりました。
SIMカードの中では最小となり、現在最も多く使われている主流のSIMカードになります。
また現在販売されているスマートフォンも、多くの端末がnanoSIM対応となっています。
以上の3つが基本的なSIMカードのサイズです。
標準SIMはもう使われておらず一部の端末ではmicroSIMを使っていて、現在ほとんどの端末がnanoSIM
という感じになっています。
SIMカードのサイズを理解していただき、格安SIM契約の際には端末に合わせた適切なSIMカード選びを心掛けましょう。

特殊なSIMカード【マルチカットSIM・eSIM】

SIMカードの3つのサイズについてお話ししましたが、例外としてすべてのサイズに対応できる【マルチカットSIM】や端末そのものにSIMが埋め込まれた【eSIM】などが存在します。
その2つについて、どのようなものなのか解説したいと思います。
全サイズ対応【マルチカットSIM】
格安SIMへの乗り換え時にSIMカードのサイズを間違えてしまうと、端末にセットできなくて使えないという問題が発生します。
このような間違いを防ぐためにマルチカットSIMというものが登場しました。
マルチカットSIMでは1枚で標準SIM・microSIM・nanoSIMのすべてのサイズに対応しています。

マルチカットSIMとはその名の通り、任意のサイズにカットすることでそれぞれの大きさをつくることができるSIMカードになります。
プラモデルのように、カードの枠に切り込みが入っているので簡単にサイズごとに切り離すことができます。
また、種類によっては間違いで1度nanoSIMサイズに切り離してしまった場合でも、枠に当てはめることでmicroSIMサイズに戻したりすることも可能です。
一部事業者ではこのマルチカットSIMを採用しているので覚えておくと良いでしょう。

また万が一失敗して戻せなくなってしまっても、手数料を払うことで再発行してもらうことも可能です。
端末一体型【eSIM】
eSIMのeとは【Embedded】の略で、日本語に訳すと【埋め込み】という意味になります。
eSIMとは簡単に言うと、SIMカードと端末が一体型になったSIMとなります。

端末と一体型になっているので、設定が書き込まれたSIMカードが届くのを待ったり、扱いにくい小さなSIMカードを自分で差し替えたりする必要がなくなります。
eSIMを採用しているサービスでいうと、楽天モバイルや格安SIMのIIJmio。
端末で見るとapple製品ではiPhoneXS以降がeSIMに対応しています。
また最近新しくサービスが始まったSoftbankの【LINEMO】やKDDIの【povo】などもeSIMに対応しています。

SIMカードの3つのカードタイプ

ここまではSIMカードの3つのサイズと特殊なSIM(マルチカット・eSIM)について解説しましたが、
それぞれのSIMカードには契約ごとに3つのタイプが存在します。
タイプによって月額料金が異なり、途中で変更したい場合などは変更手数料がかかってしまうので、自分の使い方に合ったSIMカードのタイプを選ぶようにしましょう。

このように契約内容によってSIMカードで行える機能には差があります。
音声通話SIM
データ通信やSMSだけでなく唯一音声通話をすることができるSIMになります。
119や110などの緊急通報も利用でき、電話・インターネット・アプリ・SMS等、メインのスマホとして制限なく利用したい場合はこちらの音声通話SIMを選ぶことになります。
基本的に1番多く利用されている一般的なタイプと言えます。
データSIM
データSIMでは、モバイルデータ通信(インターネット接続)は可能ですが音声通話やSMSなどの機能は使えません。
また119や110などの緊急通報もすることができなくなります。
ただ電話に関しては、インターネット接続ができるのでアプリを介した通話(LINE通話・Skypeなど)は利用できます。
インターネット接続やアプリの使用だけで、携帯電話回線を使った音声通話は利用しないといった場合はこちらのSIMでも大丈夫です。
2台目以降のスマホだったり、タブレットに格安SIMを使いたい場合でよく利用されるタイプになります。
データSIMではSMSという機能が利用できません。
アプリやWebサイトによってはSMSによる本人確認が必要なサービスもあります。
データSIMの場合はそのようなサービスを利用できなくなってしまうので注意が必要です。
データ+SMS
データ+SMSに関しては上で説明したデータSIMに、SMS機能を追加したものになります。
これにより、データSIMのデメリットであった【SMSを利用したサービスが受けられない】という部分に対応できるようになります。
またデータ+SMSに関しては、【データSIM】の契約にオプションとしてSMS機能を追加する。
といったような形もあります。
以上が契約内容ごとのSIMカードタイプになります。
カードタイプの違いを理解して、自分に一番合ったプランを選べるようにしておきましょう。

自分のスマホのSIM確認方法

ここまではSIMカードのサイズとカードタイプについて解説してきましたが、実際に自分の使っているスマホがどのSIMカードなのか知りたいですよね。
そんな方のためにお手持ちのスマホのSIM確認方法をご紹介します。
公式サイトまたは説明書を見る
もっとも簡単で確実な方法が公式サイトで調べる、または端末購入時の取扱説明書を見ることです。
公式サイトへアクセスしたら端末のスペックについて書いてあるページが存在するはずなので、その中の【SIMカード】の部分を見ていただくとわかります。
試しにiPhoneXRのSIMを調べてみました。
・調べたい端末名またはメーカー名で公式サイトを検索
⇩
・サイト内で端末スペックが記載されているところを探す
⇩
・スペック内の【SIM】を探す

基本的に公式サイトにはしっかりスペックが記載されているのでそこで確認するのが1番確実です。
実際に自分で取り出して確認
調べても見つけられなかったり、スペックが記載されているページがわからない場合は自分でSIMカードを取り出してサイズを測ってみましょう。

SIMカードは専用のピンまたはクリップなどの先端が細いものがあれば簡単に取り外すことができます。
端末から取り出したSIMカードの横と縦のサイズを測ります。
サイズを測ったらこの記事の前半で紹介したサイズと照らし合わせて、自分のSIMカードの種類を把握しましょう。
SIMカードは精密機器なので取り外す際は慎重に取り扱うようにしましょう。
SIMカードのサイズ変更方法

SIMカードのサイズ変更が必要になるパターンは
一般男性
格安SIMの申し込みでSIMカードの種類を間違えてしまった
一般女性
格安SIMで機種変更をしたいけど新しい端末の対応サイズが今と違う
といったケースです。
機種変更や万が一の時のためにSIMカードのサイズ変更方法をご紹介します。
契約先でSIMカードサイズの変更を申し込む
契約先の事業者にSIMカードのサイズ変更を申し込む方法です。
事業者により異なりますがサイズ変更には2,000円~3,000円ほどの手数料が必要になり、新しいカードが届くまでの期間もあります。
多少のデメリットはありますが、一番確実で安全な方法なのでサイズ変更をしたい場合はまず
契約先のお問い合わせ窓口に相談してみるのが良いでしょう。

SIMカッター・SIMアダプターを使う
あまり推奨されるやり方ではありませんが、SIMカッター・SIMアダプターを使うという方法もあります。
こちらの方法は自分自身でSIMのサイズを変更するので全て自己責任のもと行ってください。
SIMカッター
SIMカッターは大きいサイズのSIMカードを小さいサイズにカットしてくれます。


写真のようにSIMカッターにSIMカードを装着して、あとは手で押し込むだけでカットできます。
装着位置を間違えた状態で押し込むとICチップが破損してSIMカードとして使えなくなる場合があるので注意してください。
SIMアダプター
SIMアダプターはSIMカッターとは逆で、小さいサイズのSIMを大きいサイズに対応させることができます。

SIMアダプターでは写真のようなそれぞれの大きさに対応したSIMカードの枠に入れることで、小さいサイズから大きいサイズへと変更することが可能です。
可能なサイズ変更
nanoSIM ➡ microSIM
nanoSIM ➡ 標準SIM
microSIM ➡ 標準SIM
事業者へのサイズ変更申し込みは2~30,00円ほど手数料がかかりますが、
SIMカッター・SIMアダプターはどちらも1,000円ほどあれば買える商品となっています。
完全に自己責任となりますが、少しでも安く済ませたい方はこちらの方法でも対応できます。
まとめ
今回はSIMカードの種類やカードタイプなどについて解説させていただきました。
ますますサービスの拡大を続けている格安SIMですが、SIMカードの違いについて少しでも理解しておかないと新規契約の際に困ってしまいます。
格安SIMを契約したいけどSIMカードの違いがいまいちよくわからない、SIMカードのサイズ変更や確認方法が知りたい。
と思っている方にとってこの記事が少しでも参考になれば幸いです。
初心者の方にとって通信事業というのはSIMカード以外にもまだまだ複雑でわかりにくいことがたくさんあると思いますので、
【わかりやすく】【より徹底的に】を軸にさまざまな情報を発信していけたらと思います。
また当ブログ管理人はTwitterをやっています。
なにかご質問のある方や用件のある方は、お気軽にお問い合わせページ・コメントまたはTwitterのメッセージまでお願いします。

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